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女らしくとか男らしくとか [その他]

女性の本音をハキハキと語るタレントのSHELLYさんは、
2016年に第一子を出産した母でもある。
現在、MCを務める番組では
不妊治療やセクハラ、そして性教育まで取り扱い、
ドキリとするような単語が飛び交う。
女性タレントとしてリスクはゼロではない。
私生活も仕事も順風満帆に見える彼女は、
なぜ、“過激なニュース“を発信するのか?
あるひとつの質問から見えてきた――。

・結婚してから最も多く聞かれる質問

「ちゃんと料理しているの?」

女性なら一度は聞かれたことがあるだろう。特に、結婚していれば。
その時、なんと答えるのが正解なのか。
SHELLYさんは、テレビという公の場で質問された際、こう返答する。

「料理なんてしないですよ。うちは夫がやってくれるので」

彼女は夫と分担しながら家事をこなしている
(夫の方が掃除はうまいそうだ)。
「料理なんてしない」と答えるのには、意図がある。

「ここで私が『その質問はおかしい』と反論しても、
めんどくさいのでカットされるだけ。
一方で『がんばって料理してます』と返したら、
『男は仕事、女は家事』という先入観の色を濃くしているだけですよね。
だから私は『料理しない』と答えて笑いをとります。
そうすると『ダメだろ!』とツッコミがくる」

「それを見ている女性が、
違和感をネットで発信したり、女友達同士で話し合ってくれればいい。
だってこれって、結婚した男の人にはしない質問を、
私が女だから聞かれているってことですから」

世間が持つ女性に対する先入観や思い込みを揺さぶる。
それも、声高にNOと叫ぶのではなく、
視聴者が思わずうなづいたり、ツッコんだりしたくなる方法で。

・女の子は「恥じらい」を持ってないといけないの?

「日本の女性は抑圧されている」

多くの女性が持っているであろうこの思いを、
SHELLYさんが最初に感じたのは小学生の頃だったという。
アメリカンスクールに通っていたが、10歳の時に日本人学校へ編入した。

「私はガハハと笑ったり、あぐらをかいちゃったりするのですが、
それがすごくコンプレックスでした。
『女の子なんだから恥じらいを持ちなさい』と言われるから」

その言葉をいう相手は、
SHELLYさんのことを考えての教育やしつけのつもりだったのだろう。
でも、それは「女性らしさ」の押し付けであり、「抑圧」だ。

しぐさだけではない。
例えば露出の高い服を着たり、性的な単語を発したりするだけで
「恥じらいがない」「はしたない」と指をさす人がいる。

生理休暇の取得率が低いのも
「恥じらい」が原因のひとつなのかもしれない。
公の場で「生理」という単語を発するのは、
恥ずかしいことなのだという思い込みがそこにはある。

「モラルや社会的常識は男女ともに必要。でも、女性だけが
『恥じらい』という重い枷を持ち歩いていないといけないのでしょうか?」

実際、SHELLYさん自身、
“ある助言“によって衣装に制限を設けていたそうだ。

「この仕事をするまで考えたことすらなかったのですが、
私は胸が小さい方じゃないらしい。だから、どんな衣装のときも、
必ず胸元をぴっちり抑えるベアトップを下に着ていたんです。
27歳くらいまでかな…」

これもSHELLYさんを思っての助言だったんだろう。
その言葉が重くのしかかった。

「テレビは不特定多数のご自宅にお邪魔するようなもの。
だから、考えないといけないラインはあると思うのですが、
『胸の存在感を隠してね』と軽く言われたときに、
自分は負債を抱えているんだって思いました」

胸の存在感を消すだけでなく、
女性らしいデザインの衣装もあまり着なかった。
彼女の天真爛漫なキャラクターとの相性もあるが、
ミニスカートですら数年前まで解禁しなかった。

しかし、今では「恥じらいを無視」するようになり、
衣装の制限や所作のコンプレックスも薄くなったという。
そのきっかけも、仕事だった。

「20代後半ですかね…バラエティ番組って本当に楽しいので、
つい『ガハハ』って笑っちゃうんです。コンプレックスだったのに(笑)。
でも、この笑い声を聞いて
『あ、SHELLYが出ているんだな』って思っていただけるようにもなって。
個性なんだなと認められるようになりましたね。
誰かに認めてもらうってすごく大事」

・女性が強くなって男性が抑圧されるんじゃ意味がない

SHELLYさんの「女性に対する眼差し」は強いが、
決して女性だけを向いているものではない。

「女性がパワフルになるのはいいと思うのですが、
本来フェミって男女を平等にするのが目的だと思うんです。
女性が強くなって男性が抑えつけられるんじゃ意味がない。
女性が感じる抑圧と同じくらい男性の葛藤もあるから」

確かに、フェミニズムは本来、「男女同権論」などと訳されるもので、
抑圧される女性の解放を目指すが、男性を抑えつける考えではない。

でも、実際には男性にも抑圧され、葛藤を抱えている部分がある。
SHELLYさんは、「弱い姿を他人に見せないところ」がその一つだと言う。

「女性とは反対に、男性は強さを求められて育つことが多いですよね、
きっと。感情的な話や弱音をはくと女々しいと言われる。
『あの時こういう風に感じて、きみの言葉に傷ついたんだ』とか、
仕事の愚痴とか。他人に頼ってはいけないと言われ続けている人が、
いきなり頼れるわけがない。でも誰かに頼れないのはつらいですよね」

あなたは、何を考えてるの? どうしたいの?

この質問を恋人に投げかける女性は多い。
男性から返ってくる答えは、不十分なこともある。
いや、多くの場合は不十分だろう。
そこで、「これだから男は」と男性を一括りにして批判するのは簡単だけど、
何も変わらない。

「シャッターをおろされたら無理やり開けることも必要。でも、そのためには
コミュニケーションを2人で模索するのが大事だと思います」

・夫に「日本一過激なオンナのニュース」を見て欲しい。

冒頭にある、SHELLYさんがMCを務めるAbema TV「Wの悲喜劇」では、
センシティブなテーマを取り扱い、
普段はテレビで聞かれないような単語が飛び交う。

それでもこの仕事を引き受けたのは、
「女らしくしなければいけない」というような
「無意識下のすりこみ」に疑問を持って欲しいからだ。

最近では性教育をテーマに掲げた。
女性たちが赤裸々に語っている過激な内容ではあるが、
SHELLYさんは「男として見づらい部分もあるとは思いますが、
夫には絶対に見て欲しいと思ってます」と話す。なぜか?

「日本ってセックスに対してタブーな雰囲気が強い。
友だちや家族にもできないんだから、
当然パートナーとも話ができるわけがない。
お互いがなんとなくな感じでセックスするから楽しくない。
それじゃあ相互にわかりあえない。
センシティブな問題だからこそ、オープンにできればって思います」

「夫も『男なんだから』という教育を受けてきたので、
オープンになるのは時間がかかるかもしれないのですが、
娘と彼女の将来のことを考えると、視野を広げて欲しくて」

長い間すりこまれてきた「恥じらい」や「自立心」の志向を変えるには
時間が必要だ。
「あの人は何もわかってない」と不満を抱えて衝突してしまうのは、
きっと相互のコミュニケーションが単純に不足しているからだろう。

「ジェンダーや性に関する話がしづらい空気で窮屈な思いをしてきた分、
子どもには同じ思いをさせたくないんです」

無意識にすりこまれた先入観は、さまざまな衝突を生む。
でも、それを悔やむよりも、変えていった方が健全だ。
相手も、自分も。そして社会も。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170507-00010000-bfj-ent&p=1

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